中世の市内での窯業は、足助地区と藤岡地区での生産が特徴的である。

足助地区では、渥美系陶器と常滑系陶器の生産が行われた。渥美系陶器は渥美半島で作られていた焼物に似た陶器で、蓮弁文が施された壺や大量の瓦が生産された。常滑系陶器は、知多半島で作られていた焼物に似た褐色の陶器で、壺や甕の表面に自然釉がかかっている。

藤岡地区では、15世紀に瀬戸窯の生産者が焼物の原料の鉱石や燃料の森林を求め移動してきて、瀬戸焼に非常に似た釉薬がかけられた陶器が作られた。

中世の窯業

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