とよたストーリー
とよたの郷土食
100年フード「いなぶ桶茶」
桶茶は、豊田市の稲武地区で江戸時代頃に嗜まれていた喫茶法で、抹茶や煎茶などとは異なり、民間の茶・庶民の茶と位置付けることができます。桶茶は、桶に煮出した番茶と塩を入れ、茶筅で泡立てて飲みます。泡立てることによる口当たりのまろやかさに、木桶の香りが加わり、汗をかいた後などに最適の飲み物であったようです。地元では、近年まで忘れられたお茶でした。
地区では、「いなぶ桶茶 茶温会」の方々が、2012年より聞き取り調査を行いながら桶茶の再現を行い、「いなぶ桶茶」を後世に伝えるために活動を行っています。地区内の一般財団法人古橋会所蔵の桶茶道具一式が、市有形民俗文化財として指定されています。