とよたストーリー

車のまち 豊田市のあゆみ

ガラ紡

ガラ紡は、1873(明治6)年に長野県の臥雲長致が発明した和紡績機械で、豊田市域では1878(明治11)年に碧海郡堤村(高岡地区)に導入されました。当初の動力は手回しでしたが、後に水力に変わり、巴川に流れ込む郡界川や滝川など水量が豊富な川に恵まれた松平地区で盛んになりました。同地区でガラ紡が盛んであった理由としては、岡崎の綿問屋との強い結びつきもあげられます。
1962(昭和37)年には、松平地区に443のガラ紡工場がありましたが、人々のくらしの変化などの影響により、1975(昭和50)年ごろには衰退します。近年、ガラ紡糸は落綿(糸を作る工程で生じる短い繊維の綿)などを活かすことのできるエコな繊維として見直されています。