とよたストーリー
年中行事や
暮らしに用いられてきた茅
茅は屋根以外にも様々な形で人々の生活を支えてきました。
屋根葺きの際に出た古い茅(古茅)や屋根に用いない茅などは、乾燥させたものを田や畑の肥料にしたり、地表を覆う資材として使い、牛馬のエサや厩に敷いて、マヤゴエ(敷藁を発酵させた堆肥)としても利用していました。また、茅場の縁に生えるような、屋根には使えない茅(ススキ)は、炭俵の材料としても用いられました。
これらの茅の農業利用は作物の豊凶にも関わるため、近隣の住民たちが共同で利用していた採草地(秣場)の面積は、時に地域間の争いの元となり、「秣場争論」が起こることもありました。
身近に自生している茅は、年中行事でも用いられています。ヌルデやアカメガシワなどの成長が早く生命力の強い先駆植物とともに、茅が材料となっていることは、茅の生命力への願掛けなのでしょうか。人と茅の長きにわたる関係が、年中行事にも表れているのかもしれません。