とよたストーリー

茅ってなぁに?

植物図鑑をみると「カヤ」という植物はありません。

茅は、種名ではなく「屋根を葺く材料に用いるイネ科植物」のことです。イネ科植物は、乾燥した気候に適応し、単一の種が優占した群落を形成できるものが多く、土手や河川敷など、暮らしに身近な所で量を採取できます。
また、茅として用いられる大型の多年生イネ科植物は、シリカ含有量が多く、頑健な稈や葉を持っています。枯れても十分な強度があるこの特性は、耐水性と腐りにくさがあり、屋根の材料として利用されるようになりました。

茅の代表ともいえるススキは、地上部がなくなっても根茎は生き残っていて、再生します。この特性を利用して、野焼きや茅刈りで人為的に他の草本植物を弱体化させ、ススキが優占しやすい環境を創り、維持してきたのが「茅場」です。ススキをはじめ、茅は人が使うからこそ生息域を広げてきた植物とも言えます。

豊田市域では主に5種類のイネ科植物を屋根に用いてきました。茅葺き屋根は、基本的にその地域で採れる茅を使うため、平野部から山間部まで多様な気候風土に恵まれた市域は、茅の種類も多様です。古くなった茅葺き民家の家屋からは、その地域の農業や植生、その屋根を葺いた頃の土地利用なども垣間見ることができます。

茅ってなぁに?

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