とよたストーリー
花沢石ってどんな石?
みかげ石とも呼ばれる花崗岩は、マグマが地下深くでゆっくりと冷え固まった深成岩の一種で、豊田市域に最も多い岩石です。豊田市域には多くの断層があり、その影響で隆起した花崗岩帯が広域に広がっています。
このうち花沢町で産出する花崗岩は「花沢石」と呼ばれ、石造物の製作に適した石材として知られてきました。
花沢石はおよそ7,700万年前にできた「武節花崗岩」で、岡崎市内で産出する「岡崎みかげ」と同じ種類の岩石です。花沢石は、岩石を構成する鉱物の結晶が細かく密度が高い(硬い)こと、白雲母(アルミナ)を多く含むことが特徴です。目が細かく硬いことから、特に石碑や彫刻といった加工用の石材に向いています。また、硬い部分がコアとなり、まるでたまねぎの皮がめくれるように丸く風化していく特性があり、花沢町周辺では恐竜の卵のような形の丸い巨石がよく見られます。